「手術は順調」と言われても、身体が思うように動かない|70代女性の症例
「手術は順調と言われたのに、身体が思うように回復しない」
「股関節は問題ないと言われたけれど、腰が痛い」
「仰向けになると足がまっすぐ伸びない」
そんなお悩みを抱えている方もいらっしゃいます。
今回は、人工股関節の手術後、腰痛と股関節まわりの違和感が続いていた70代女性の症例をご紹介します。
手術は順調。でも足を伸ばして寝られない
この方は60代の時に、右股関節の人工股関節置換術を受けました。
手術後は歩けるようになりましたが、その後も、
仰向けになると右足がまっすぐ伸びない。
膝が浮いてしまう。
股関節まわりに違和感がある。
腰も痛い。
という状態が約8か月続いていました。
心配になり手術を受けた医療機関へ相談すると、レントゲン上は大きな問題を指摘されず、経過は順調との説明を受けていました。
それでもご本人には、
「足を伸ばして普通に寝たい」
という切実な悩みが残っていました。
そんな時、ご紹介で元気堂へ来院されました。
人工股関節だけではなく、身体全体を確認しました
元気堂では、人工股関節そのものを治療することはできません。
また、術後の痛みや違和感については、まず手術を担当した医師の確認が大切です。
そのうえで、この方の身体全体を確認しました。
すると、立った時の重心が右側へ偏り、身体全体のバランスにも大きな左右差がみられました。
さらに、股関節周辺やお尻の筋肉に強い緊張があり、骨盤まわりも動きにくくなっていました。
そこで、
「人工股関節だからここを施術する」
のではなく、
「手術後、この身体はどのように動くようになっているのだろう?」
という視点で身体全体を見ていきました。
手術後だからこそ、無理をしないことを大切に
人工股関節の手術後は、医師や理学療法士から指示された動作や注意事項を守ることが大切です。
元気堂でも、強く押したり、無理に股関節を動かしたりすることはせず、身体全体の状態を確認しながら、やさしく施術を行いました。
初回から大きく変わったわけではありません。
しかし施術を重ねていく中で、少しずつ身体の緊張がやわらぎ、仰向けになった時の足の位置にも変化がみられるようになりました。
腰痛も、
「痛い日」と「楽な日」
を繰り返しながら、徐々に気にならない日が増えていきました。
人工股関節の手術後は、回復に数か月かかることも珍しくなく、その速度には個人差があります。
「やっと足を伸ばして寝られるようになりました」
この方の場合、仰向けで自然に足を伸ばしやすくなるまで約3か月。
腰痛が気にならなくなるまでには、約4か月かかりました。
決して一気に変わったわけではありません。
良い日もあれば、少し戻る日もある。
その変化を確認しながら、急がず身体を整えていきました。
そして、ある日。
患者さんが笑顔で、
「やっと足を伸ばして寝られるようになりました。本当に嬉しいです」
と話してくださいました。
この言葉が、とても印象に残っています。
「手術が終わった」がゴールではないこともあります
人工股関節置換術は、股関節の痛みや機能を改善するための重要な治療です。
そして手術後には、医師や理学療法士の指導のもとで、筋力や動きを少しずつ取り戻していくことも大切です。
一方で、
「レントゲンでは問題ないと言われたけれど、身体が動かしにくい」
「歩き方が以前と違う」
「腰や背中までつらくなった」
という場合には、医療機関で状態を確認したうえで、身体全体の姿勢や重心、筋肉の緊張、歩き方などを見直すことが役立つ場合もあります。
元気堂では、股関節だけを見るのではなく、
「今、この方の身体全体はどう動いているのか」
を大切にしています。
本当に取り戻したかったのは「普通に眠れる毎日」
この方が望んでいたのは、股関節を何度動かせるかということだけではありませんでした。
仰向けになって、足を自然に伸ばして眠ること。
毎日の中では当たり前のように思えることですが、8か月できなかったご本人にとっては、とても大きな変化です。
元気堂が大切にしているのも、そこです。
改善 → 予防 → その先の生活へ。
「もう年齢だから仕方がない」
と決めつける前に、まず今の身体がどのような状態なのかを確認してみることも一つです。
横手市で、人工股関節の手術後に腰痛や身体の動かしにくさ、歩き方などが気になっている方は、まず主治医の指示を優先したうえでご相談ください。
身体が整うと、人生が動き出す。
執筆:院長 鈴木光昭


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